ここしばらくはVisor DXをメインマシンとして使っているのですが、残念なことに今のところ(2001.01現在)PHSを使った通信方法がありません。Visorで携帯電話や公衆回線と繋ぐ手段は提供されているのですが、私が必要としているPHS(H")との接続だけができないんですよね。
そのため、WorkPad c3(50J) + KX-HA10 + KX-PH35S(H"端末)およびPalm III + SnapConnect + KX-PH35Sの通信環境と併存している状況です。
Visorの台数も増えてきた(^^;ので、Visorだけでなんとかして通信ができないものかと研究してみました。
回路図は特に載せませんが、「MAX232でRS-232Cレベルに変換」「制御線は固定」「電源は外部供給」で作ってみました、と書けば作れる人は作れるはずです。
シリアルクレイドルとクロスケーブルでほぼ同じ物になるはずですが、外部からの電源供給は期待できないので電源が必要になるかと思います。
作った様子が以下の写真です。試作段階なのでちょっとみっともないのですが、まあ、こんな感じです。
こんどは、Palm III系用SnapConnectにD Sub 9ピンコネクタを取りつけます。Visorからの入力を直接内部に引き込んだり、D Sub 9ピンコネクタをSnapConnectに内蔵する方法もありますが、今回はSnapConnectに手を加えずにPalm V系本体からPalm III系周辺機器へのアダプタを使って接続ユニットを作りました。
回路は・・・同名の信号を繋ぐだけです。
このユニットを使うことで、デスクトップPCなどからもSnapConnectと繋ぐ事ができましたので、PCカードスロットやUSBコネクタの無いPCからPHSを活用することにも使えます。
SnapConnect - RS-232C接続ユニットと同様に、KX-HA10にD Sub 9ピンコネクタを取りつけます。
KX-HA10はPalm V系本体と特定のH"端末(KX-PH35Sなど)を繋ぐケーブルで、中央部の小さな箱でレベル変換を行うだけ(と予想される)のものです。このレベル変換にはPalm Vから出力されている約6Vの電源(DO端子)を使っているのですが、残念ながらVisorからこの電源を供給することができません。そのため、今回は外部から電源を供給してやりました。
このケーブルを使うことでデスクトップPCなどからもKX-HA10を使うことができました。また、PCと接続する場合はDTRを電源とすることで、外部電源(電池)を使わずに接続が可能でした。(ただし、DTRを電源とした場合、なぜかWin98のダイアルアップ接続に失敗します。ハイパーターミナルからの接続は可能。) PCカードスロットやUSBコネクタの無いPCからPHSを活用することにも使えます。と考えていたら、2000年冬のコミケでHP200LX用のケーブルお持ちの方がいました。考えることは同じみたいですね。
以上の回路を使い、Visor - SnapConnect - KX-PH35SおよびVisor - KX-HA10 - KX-PH35Sの接続を行なったところ、MessageAgentおよびPalmScapeによる通信が可能でした。心配していたハードフロー制御についても、特に何もせずに使えています。(状況によっては問題が生じる可能性もあります。)
電池が必要だったり、変換回路が必要だったりとあまりスマートな接続とは言えないかもしれませんが、とりあえずVisorで通信ができるようになり、れでVisor以外のPalmOS機と別れることができそうです。
とはいえ、本命は2001年2月頃発売と言われているSnapConnect for Visorでしょうか・・・
注:ここでPalmと書いたときにはPalmおよびIBMのPalm/WorkPadの事を意味しています。CLIEの事は残念ながら判りません。
ここでは、RS-232C, EIA-232, EIA-562, シリアルなどの名称を特に区別して使っていませんので注意が必要かもしれません。